最初は只の木片
木片は削られ磨かれ生き物っぽくなる。その生き物っぽい木片はドブンと液に浸けられウロコを施され魚っぽい生き物になる。やがて魚っぽい生き物は色を塗られて目を付けられ、釣り道具としての命を宿し始める。僕は艶っぽく光るルアーをうっとり眺めながら、頭の中では何匹もの獲物をすでに釣り上げている。つまり僕の釣りは作業台の前に座った瞬間から始まっているのだ。ルアー作りって素敵だな。
1980年 岐阜県 美濃加茂市生まれ
2000年 Schindler Handmade Lure Studioを旗揚げ。
ルアー製作と農業をなりわいとする半農半漁ルアービルダー。 夏はトウモロコシ、冬はハクサイ、ルアー製作はほぼ年中無休な毎日を過ごす。
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